目次
データ通信の発展
アナログデータをデジタル化する技術
電話回線のデジタル化に伴い、データ通信のインフラとして発展してきた流れを解説します。ファックスやインターネット接続から、レジのPOSシステム、銀行などのATMまで、データ通信は我々の生活において、あらゆるシーンで利用されています。このデータ通信は、電話と機能を補完し合うものなので、電話とともに生活にとって必要不可欠なものです。
それでは、どのようにデータは送られているのでしょうか。その仕組みについて解説していきましょう。
データ通信では、音声などを0と1というデジタル信号へと変換して送られます。コンピューターなどの電子機器で処理されるデジタルデータは、文章も音楽も画像もすべて、この0と1で表すことができます。これを音声化することで、電話回線を使って遠くへと送ることが可能となります。
ちなみに、この音声というのはファックスの送受信の時に耳を澄ますと聞こえる「ピーガー」という音のことです。つまり「0」に高音の「ピー」、「1」に低音の「ガー」を割り当てることで、その音の変化によってデジタルデータが表現可能となるのですね。
電話回線を使って音声化したデジタルデータを相手に送り、受け手側で割り当てに従って音声をデジタルデータに戻すことでやり取りできる仕組みです。つまり、電話回線とは人間の声も、デジタルデータを変換した「ピーガー」という音声も区別せずに、等しく相手へ届ける銅線なのです。
そして、コンピューターによるデータ通信では、モデムという機械を介してデジタルデータを音声に変換して電話回線へ送信したり、受け取った音声をデジタルデータに戻したりします。このため、途中の0と1による音声は盗聴など、セキュリティの危険から守られているとも言えます。
光の点滅によって画像や音楽データも転送可能に
ただ、こうした電話回線を使ったデータ通信は、その速度に限界があるためデータ量の大きな画像や動画をやり取りするのは困難です。そこで登場したのが光ファイバーを使った光通信です。
光ファイバーはデジタルデータを光の点滅に割り当てることで、デジタルデータのまま通信できます。こうした技術によって、現在では画像や動画といった大容量のデータ通信も可能になってきたのです。