2018.02.02

電話加入権が必要となるケース(3)

災害時と防犯面

目次

電話加入権は必要

電話加入権を必要とするアナログの固定電話は、その存在意義が希薄になって久しいのですが、それでもアナログの固定電話がないと困るケースがあります。特に災害時や防犯面で必要性が叫ばれています。

災害時でも通話できるアナログ固定電話

もはや携帯電話やスマートフォンは、一人1台の時代になりつつあります。一方で、自宅には固定電話がないといった世帯も増えています。

固定電話があっても使わなかったり、インターネットを利用するために固定電話をやむなく設置しているといったケースが散見されますね。

確かに携帯電話やスマホがあれば、電話もできますし、便利なアプリなどを活用できるので便利です。逆に、固定電話のメリットは携帯電話やスマホと比較して利用料金が安いといったメリット以外、それほど大きなメリットがあるとは思えませんよね。

これなら、現在のスマホ市場が爆発的に伸びている理由もうなずけます。しかし、それは大きな誤りです。固定電話にもメリットがまだまだ多いのが事実なのです。

固定電話のメリットとしては、前述した携帯電話やスマホに比べ利用料金が安いといった他に、社会的な信用度が高い、災害に強いといったメリットがあります。

特にアナログの固定電話は回線自体から電源の供給を受けることができるという仕組みなので、防災面で災害時の連絡手段として大きな力を発揮するのです。

これは、先の東日本大震災でも証明され、以降は大企業を中心にアナログの固定電話回線が見直され、いざという時のためにアナログ回線を引くケースが増えているのです。

これに対し、携帯電話やスマホは災害発生時には回線がパンクして繋がらなかったという声をよく耳にしました。

さらに、バッテリーの限界が1~2日程度なので、停電が長く続けば使えなくなってしまうケースも考えられます。

これに対し、アナログの電話回線はNTT東日本/西日本の基地局が生きていれば電話を使うことが可能です。このように、固定電話は災害時にとても強いというメリットがあります。

防犯面で強さを発揮する

振り込め詐欺…腹が立ちますし、怖いですね。高齢者の家庭を狙う卑劣な犯罪ですが、これを防ぐためのグッズは基本的に固定電話に設置するタイプがほとんどです。

被害に遭うのは、こうした防犯のためのグッズを知らないか、知っていても出費したくないという理由で設置しないケースが多いのです。

実は、固定電話は防犯対策としては非常にメリットが大きいということを覚えておいてください。NTT東日本/西日本からも、迷惑電話をシャットアウトするサービスを提供していますし、固定電話機自体にもそういった機能や番号非通知の着信をシャットアウトできる機能を搭載している機種があります。

これに対し、携帯電話やスマホはインターネットを利用するため、ウイルスなどの脅威にもさらされています。特に高齢のご家庭では、こうした悪意から実を守るためには機能がシンプルで防犯面に強さを持つ固定電話機が最適なのです。