2017.02.06

ついに来た公衆電話の復権時代

緊急連絡に役立つのが公衆電話

目次

公衆電話の復権時代

スマホなど携帯電話の普及に伴い、公衆電話の利用者が減ったことで、公衆電話自体の数も減少の一途でした。しかし、とある事件から公衆電話の必要性が見直されてきたのです。

犯罪に巻き込まれた女子中学生を救った「公衆電話」

2014年に行方不明となって、2016年に東京都内で保護された埼玉県の女子中学生の事件については、みなさん記憶に新しいところでしょう。この女子中学生が都内のJRの駅に設置されていた公衆電話から、自宅と警察に助けを求めたことは報道されたとおりです。軟禁されていた部屋から隙をみて逃げ出したため、無事に保護されたとき女子中学生は生徒手帳と170円の所持金しか持っていなかったそうです。

こうした緊急連絡が必要な時に役立つのが公衆電話なのです。しかし、ご存知のように携帯電話やスマホの普及に伴って、公衆電話の設置数が減り続けています。なんと公衆電話の使い方さえ知らない子どもが増えているというから驚きですよね。こういった事件を通じて、有事の際に公衆電話を利用する方法や、どこに公衆電話が設置されているかなどを改めて認識しておかなければならないという現実が浮き彫りになりました。

まだまだ必要な公衆電話

携帯電話やスマホなどが手元にない状況で、誰かと連絡を取りたいと思ったら、まず考えられるのは他人に携帯電話やスマホを借りるか、公衆電話を利用するしかありませんよね。しかしながら、このご時世に携帯電話やスマホを他人に貸してくれるわけはありません。

誰とも知らない人に個人情報が満載のスマホを貸したくはないですよね。しかも繁華街ならともかく、通行人がほとんど見当たらない地方や、激甚災害時などは携帯電話やスマホを借りるどころか、つながらないことさえあるのです。

2011年の東日本大震災が発生した直後、携帯電話やスマホがまったくつながらないといった状況において、公衆電話やアナログの固定電話はきちんとつながり、多くの人命を救いました。こうした災害時にもつながりやすい公衆電話は見直されたのです。

しかし、減ってしまった公衆電話がどこに設置されている分からないという声も少なくありませんでした。そんな声を受け、NTT東日本/西日本では翌年から公式サイトで、全国の公衆電話が設置されている場所を検索できる特設サイトを公開しています。

こういった災害や事件を経て、改めて公衆電話が必要なのだということが世間一般にも認識され、その必要性が叫ばれているのです。