2020.10.12

固定電話を設置しないオフィスの現状と懸念点

スマホに電話機能を一本化

目次

固定電話を設置しないオフィス

最近は、固定電話を置かず、携帯電話やスマートフォンに電話機能を一本化して運用しているオフィスが徐々に増えてきています。

外回りの営業マンが多い、事務所を開けがちという企業にとっては、外でも電話を漏らさず受けることができるので、非常に便利です。

しかし、一方で弊害も出ているようです。

固定電話を置かない理由

オフィスの風景は随分変化しました。すでに有名な大手通信系企業が、オフィスから固定電話を一掃してから、数年が経とうとしているところです。利便性の良さだけでなく、わずらわしい床の電話回線工事や、社内での席移動の際の手間が省けることや、通信コストの削減メリットなどが、携帯電話への切り替えを促進させています。

初期導入費用はかさむといわれていますが、導入後のメリットの大きさが、多くの企業に選ばれている理由です。

固定電話をとれない若者が増えている?!

しかしながら、固定電話を置かないオフィスが増えていることには、弊害も起きています。一つは、携帯電話世代にとって固定電話は不慣れで、抵抗感すらあるという点です。携帯電話世代にとっては、電話は個人的なもので、電話機そのものもプライベートな持ち物という認識があります。そのため、衛生面から、固定電話の受話器を耳や口元に近づけることすら、ためらわれることがあるようなのです。

固定電話が一掃されれば、電話を取り次ぐという当たり前のことができない若手社員がますます増える事態は避けられなくなりそうです。

やはり固定電話はビジネスに必須

また、固定電話を無くしてしまうと、顧客は担当者の携帯電話に直接電話をかけてくることになるため、担当者が休みになると電話を受けられない、もしくは休日にも受けなくてはならないという懸念点もあります。
問題点の中でも困ることは、固定電話がないと”法人口座が作れない”銀行もあるので注意が必要です。

その他固定電話を置かない企業では、主要の番号をどの携帯電話の番号にすべきかという問題も出てきます。もちろん、主要の番号が携帯電話の番号であることは、会社の価値や印象面での懸念もあります。

なかなか一筋縄にはいかない、ビジネスにおける固定電話廃止。現在、すでに携帯電話へ移行している企業もやはり主要の電話は固定電話で運用しているというところが多いようです。

携帯電話やスマートフォンは、当面、固定電話と併用して使われていくでしょう。