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電話加入権の仕組みと購入メリット
電話加入権とはどのようなもの?
電話加入権とは、加入電話を自宅(またはオフィス)に引くことができる権利のことをいいます。これは、NTTの地域会社に「施設設置負担金」を支払った場合に与えられる権利で、NTTの地域会社が電話線を整備するために必要となる資金の一部を、電話を必要とする人が負担する制度です。
この施設設置負担金の現在の金額は72,000円だったのが、平成17年から36,000円になりました。これを支払うことで、電話に加入する「権利」が与えられます。この権利自体には正式な名称がありません。ですから「電話加入権」というのは便宜上の俗称なのです。
「ライトプランの登場」
この電話加入権は、他人への譲渡や売買が可能となっており、電話を解約した人から買い取って新規に電話を引きたい人へ売却するという業者も存在もあります。こういった業者を活用すれば、実際には36,000円よりも少ない額で電話加入権を手に入れることもできます。
なお、NTT東日本/西日本では2002年2月から、施設設置負担金を支払わなくていい代わりに、毎月の基本料金を数百円ほど高めに設定した「ライトプラン」という料金体系が加入電話とISDNに導入されていて、近年はこちらを選択する人が増えています。
昔は財産として扱われていた電話加入権
この施設設置負担金という制度は、もともと戦後復興期に当時の電電公社当時が電信柱や電話線などのインフラを敷設していた際、自己資金による整備では加入希望者の増加に追いつかなかったため、加入者に一部負担を求めたものです。
こういった時代背景もあり、現在ではインフラ整備も一段落しているので、その必要性についての是非が問われていることもあります。
また、電話加入権については税法上は固定資産として扱われています。つまり、親から子へ譲渡される場合などは相続税の対象となる「財産」なのです。
ただ、これは平成17年3月以前は72,000円という施設設置負担金の額だったのが半額に引き下げられてから、その資産価値はほとんどありません。