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ユニバーサルサービスって何?
たまに耳にする「ユニバーサルサービス」とは何でしょうか? 固定電話に限らず、電話番号には一律に発生する利用料金があるようです。
電話番号につき約2円が徴収されている
ユニバーサルサービスとはいったいなんでしょうか。たまに耳にする単語ですが、正式な意味を理解している人は少ないと思います。
これは一般に社会全体で均一に維持され、誰もが等しくその便利さを受けることができる公共的なサービス全般を指します。具体的には電話など通信はもちろん、電気、ガス、水道、放送、郵便、公的福祉と介護などにおける、地域による分け隔てがない便益の提供を各サービスの提供者に義務づけている国の政策です。
さて、それでは電話のユニバーサルサービスですが、日本全国で提供されているアナログの固定電話、公衆電話、緊急通報(110番・118番・119番)になります。
NTT東日本/西日本をはじめとする電話通信事業者が協力し、そのサービスに必要な費用を負担するユニバーサルサービス制度は平成18年度に始まりました。平成23年4月の改正で、アナログの固定電話に相当する光ファイバー回線の電話についても、新たにユニバーサルサービスの対象となりました。
1電話番号につき、2.16円/月が利用者から徴収されています。これは、固定電話や携帯電話の利用明細を確認していただければ、徴収されていることがわかると思います。
ちなみに、制度スタート当初は1電話番号につき3.24円/月だったので、少しだけ安くなりました。
NTTが見直し要求を行なっている
この徴収されたユニバーサルサービス料は、何に使われているのでしょうか。実際は、NTT東日本/西日本が提供している上記のサービスにかかる費用の損失を補填しています。
ただ、アナログの固定電話加入者減少に歯止めがかからず、これらのユニバーサルサービスを維持するのが困難になってきています。こうした電話通信の環境変化に対し、NTT東日本/西日本では将来的な固定電話のあり方について、すでに交換機の製造停止でアナログの固定電話は提供できないとしています。
今後は携帯電話やインターネットなど、多様な通信手段で固定電話を代替することが予想されるため、ユニバーサルサービスについても見直しを国に要求しているようです。
ただ、こういった見直しについては通信業界や利用者への負担が増加することが予想されるため、調整が難しくなります。
しばらくは、ユニバーサルサービスがなくなることはあり得ませんが、ちょっと頭の片隅にこういった状況であることを留めておいたほうがよいかもしれません。