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従来のNTT回線を使った「固定電話」は、電話加入権が必要だったり、工事費や月々の基本利用料金がかかったり、通話料が高いというイメージを持っている方も多いと思います。
近年では光ファイバーのインターネット回線と一緒に、光ファイバーを使ったIP電話も普及してきました。
ここでは固定電話の現状や、IP電話との料金の違い、注意点などを解説していきます。
固定電話の利用状況
インターネット普及が進むにつれて固定電話は減少傾向にあり、IP電話の契約数は増加傾向にあります。
総務省の調査によると、IP電話の加入者は約68%まで拡大しています。
出典:総務省 情報通信白書令和3年版「ICT サービスの利用動向」を加工して作成
一方で、ビジネスでは固定電話は様々な箇所で利用されていてまだまだ需要があります。
IP電話を利用するためにはインターネット回線の契約が必要になるという特性上、固定電話サービスのみを利用できる固定電話(加入電話)が選ばれるケースも多く存在します。
固定電話のメリット
固定電話のメリットは大きく2つが挙げられます。
一つづつ詳しく見ていきましょう。
顧客や取引先への信頼につながる
法人や個人事業者の場合、固定電話がないというのは会社自体の信用問題にかかわります。
会社の電話番号や店舗の問い合わせ番号が、090や080、070から始まるスマートフォンや携帯電話ですと、取引先やお客様は不安に感じてしまうものです。
契約や融資などのときでも、固定電話があるのとないのとでは信用度に差が出てくるのは当然のことです。
通話料金を抑えることができる
仕事で電話を使うとなると通話回数が多くなり、初期費用が安いと思って気軽にスマートフォンや携帯電話を使っていると、結果、月々の電話料金が高くなってしまう恐れがあります。
そのため、仕事で使う場合は社会的な信用問題と料金を安くするためにも固定電話は必要と言えるでしょう。
固定電話のデメリット
固定電話のデメリットは電話加入権や工事による初期費用がかかる点が挙げられます。
初期費用がかかる
固定電話を使うには、まずは電話回線を引く工事費や、電話加入権の金額が徐々に下がってきたとはいえ、電話加入権が必要です。
こうした工事費や電話加入権などの初期費用が50,000円程度かかります。
電話加入権とは、施設設置負担金と呼ばれるもので、NTTの電話回線を契約するための権利のことです。
この電話加入権がないと固定電話は使えません。
また、固定電話を導入する際、電話加入権はどこで申込みしたらいいのかわからず、その手続きの煩わしさや初期費用がかかるといった理由から固定電話ではなく、スマートフォンや携帯電話で済ませてしまう方がいるのが現状です。
もちろんですが、NTTの電話回線を使用しないサービス(直収電話)や、ひかり電話のように光ファイバーを使ったIP電話の場合は、電話加入権は必要ありません。
こうした理由からIP電話を選ぶ方が増えているといった見方もできます。
IP電話のメリット
IP電話は電話加入権が不要で、通話距離に関係なく通話料が一律のところが多いのが特徴です。
そのため、IP電話のメリットとして月額利用料・通話料金が安いことが挙げられます。
ここでは、NTT東日本・西日本が提供する「ひかり電話」を例に詳しく紹介していきます。
月額利用料・通話料金が安い
ひかり電話の場合、月額利用料は550円(税込)から利用でき、通話料は全国一律8.8円(税込)/3分で利用可能です。
加入電話などの固定電話と比較すると、大幅な通信コストの削減につながります。
インターネットと電話両方の利用がある場合、乗り換えを検討するのもいいかもしれません。
【ひかり電話の月額利用料・通話料金】
月額利用料 | 通話料金 |
---|---|
550円(税込) | 8.8円(税込)/3分 |
※月額利用料はひかり電話の基本プランを利用した場合
※通話料金は固定電話間の通話の場合
※2021年9月22日時点
IP電話のデメリット
IP電話のデメリットは大きく2つが挙げられます。
一つづつ詳しく見ていきましょう。
インターネットの契約が必須
IP電話はインターネット接続サービスのオプションですので、インターネットの契約がそもそも前提になります。
また、利用場所にインターネット回線が引かれていない場合、工事も必要となります。
繁忙期の際には、工事まで数週間かかる場合もありますので、スケジュールに余裕をもって手続きすることをおすすめします。
当然ですが同じインターネットサービス、プロバイダーのIP電話を使うことになり、選択肢はありません。
光ファイバーを使ったインターネットのIP電話を導入するのは、工事が必要になり、繁忙期になると数週間待たされることもあります。
賃貸物件ですでに光ファイバーが導入されていたとしても、モデムへの接続作業が発生するために、工事は必ず必要になるということも知っておいたほうがいいでしょう。
インターネット接続サービスのオプションといった形のため、もちろんインターネットの月額利用料がかかります。
そのため、インターネットを利用しない場合、割高になります。
IP電話自体の利用料が安いからといって契約してしまうのは注意が必要です。
050番号になる
IP電話の番号は、基本的に050から始まります。
そのため、市外局番の利用に拘りがある場合は注意が必要です。
IP電話で市外局番を利用したい方には、市外局番での発番が可能な「ひかり電話」をおすすめします。
番号そのままで乗り換えができる⁉ MNP(モバイルナンバーポータビリティ)
ちなみに、すでに固定電話の電話加入権を持っている場合は、使っている電話番号はそのままで、IP電話に移動する、ナンバーポータビリティ(MNP)を使うことも可能です。
MNPを利用する場合はNTTの電話加入権を休止する手続きをする必要があります。
また、復活といって、いったんIP電話に移動した電話番号を元のNTTの電話加入権に戻すこともできます。ただ、最初に電話加入権を持っていないと復活そのものはできません。
電話加入権の必要な固定電話、光回線を使ったIP電話、スマートフォンや携帯電話の違いはわかったと思いますが、では、実際に固定電話とIP電話であるフレッツのひかり電話の料金を比べてみましょう。
固定電話(加入電話)とひかり電話の料金比較
NTT東日本とNTT西日本では、基本利用料金や加入電話への通話料は同じですが、携帯電話へかけたときの通話料に違いがあります。
NTT docomoにかける場合は、加入電話はNTT東日本のほうが通話料は安く、ひかり電話は西日本のほうが安いです。
また、au、SoftBankの携帯電話にかけた場合には、加入電話、ひかり電話ともにNTT東日本のほうが通話料は安いことがわかります。
ちなみに、INSネット64とは、1本で2回線同時に利用できるもので、電話とファクスを使い分けたい場合に便利なサービスです。
この料金比較で言えることは、通話しなくても月々の基本料金は加入電話の1,870円かかるのに対して、ひかり電話は550円ということは、年間で計算すると15,840円もの差がついてしまうということです。
また、固定電話にかける場合は通話先の距離に関係なく料金が一律のひかり電話が圧倒的に安く、全国に電話をかけることがあるのでしたら、ひかり電話のほうが断然お得と言えるでしょう。
さらに、携帯電話にかける場合は、ひかり電話のほうが若干お得だということがわかります。
ただ、基本料金と通話料を比較しただけですので、そのほかに固定電話の場合は電話加入権や工事費が必要ですし、ひかり電話の場合は光ファイバーの工事費やモデムレンタル料などが別途にかかってきます。また、ひかり電話はインターネット契約のオプションのひとつですので、ひかり電話だけを使うことはできません。当然ですがひかり電話のほかにもインターネット利用料金がかかってしまいます。どこのプロバイダーと契約するのかにもよって工事費やレンタル料金も異なります。
固定電話は煩わしい手続きや電話加入権が必要です。ひかり電話では通話料は安いものの、インターネット契約がそもそも必要で、電話番号も050から始まる番号を使う必要があります。
そこで、固定電話の電話番号がもらえて、月々の基本使用料や通話料をひかり電話より安く済ませることができるサービスが「電話加入権ドットコム」です。電話加入権だけでなく、初期工事費用がゼロ円というお得なサービスも実施しています。しかも最短で当日取得が可能です。
固定電話の持っている社会的信頼性を担保しながらも、ひかり電話よりも初期費用をグッと抑えることができ、おまけに通話料も安いという、両方のメリットを最大限に活かしたサービスが電話加入権ドットコムの特徴です。
電話加入権が欲しいけれど費用が……と悩んでいた方は、一度電話加入権ドットコムに相談してみるのもいいかもしれません。
その他、料金でお悩みの方へ、電話加入権ドットコムが電話回線の月額基本料金や通話料金を比べてみました。
お客様の利用する方法によって、お安くご利用して頂くプランが異なります。まずはどのプランがお得に利用できるか是非お問い合わせ下さい。
固定電話代を滞納したらいつ止まる?
固定電話の基本使用料や通話料を滞納してしまった場合はどうなるのでしょうか。口座引き落としにせよ、振り込みにせよ、支払いが滞ってしまってもすぐに電話が使えなくなるということはありません。
滞納すると督促の電話やハガキがおよそ1週間で届きます。それでも支払わないと、1ヵ月ほどで電話がある日突然、使えなくなってしまいます。固定電話の番号に電話をかけても、「お客様のご都合でこの電話番号は……」といったアナウンスが流れることになり、支払いが滞っているのだなと相手にわかってしまうのです。さらに3ヵ月経つと固定電話の契約自体を強制的に解除されてしまいます。
固定電話の番号にかけたとき、「この電話は現在使われておりません……」といったアナウンスが流れたら、契約が解除されたということです。そうならないためにも、滞納に気がついたら1ヵ月以内に支払うようにしましょう。電話料金の支払いを忘れないためには、請求書が来てから金融機関窓口やコンビニで支払うといった方法よりも、口座振替やクレジットカード払いにするといいでしょう。もちろん、口座に支払うだけの預金がないと引き落とせないのは言うまでもありません。
支払いが少しくらい滞っても払うんだから問題ないのでは? なんて思っている方もなかにはいるでしょう。でも、ここで気をつけないといけないのは、電話料金を滞納すると信用機関に登録され、ブラックリストに載ってしまうことなのです。ブラックリストに載ってしまうと、不動産の購入や自動車購入など、さまざまな契約のローンの審査に通らない可能性が出てくるのです。
滞納から3ヵ月ほどが経ち、強制的に契約解除された場合は電話加入権自体を失ってしまうのです。そのため電話加入権を再度取得しなければいけません。強制解除になってしまった場合は、信用度もさらに下がってしまいます。なお、滞納したという情報は5年間は信用機関に残るため、固定電話の滞納にはくれぐれもご注意してください。
ちなみに、これは固定電話だけの話でなく、スマートフォンや携帯電話でも同じです。スマートフォンや携帯電話の場合は、契約期間中および取引終了後5年間はブラックリストに載ってしまいます。ということは端末代金を分割払いで購入し、残り1年のときに滞納してしまった場合は、1年に加え5年という計算になり、計6年間はブラックリストに載ってしまうことになるのです。
固定電話料金の滞納が解消されてから再開まで
固定電話の電話料金を滞納すると振込用紙が送られてきます。その振込用紙を持ってすぐに銀行や郵便局、コンビニなどで振り込むようにしましょう。電話料金を支払わないというだけで社会的信用を失うのは大きな痛手になってしまいます。全額を支払うのが難しい、今すぐに支払うのが難しいといった場合でも、放置せずに電話で連絡を入れておくといいでしょう。支払う意志がある、誠意があるということを伝えることも大事です。
また、支払いが終わったら速やかに電話で連絡しましょう。
まとめ
電話加入権が必要な固定電話、光回線を使ったIP電話であるひかり電話、スマートフォンや携帯電話などのモバイル端末の料金の違いはわかったと思います。仕事で使わない、通話もほとんどしないのでしたら、スマートフォンや携帯電話でもいいのです。
固定電話が必要だけれども初期費用を抑えたい、全国にも電話する機会がある、たくさん通話するのでしたら、ひかり電話。また、企業や個人事業主、店舗を持っていて、社会的信用を得るためにも固定電話の番号が必要な場合は、NTTの固定電話がよいでしょう。
どれを使うかは、使い方によって異なってくるので一概に言えませんが、電話加入権ドットコムのサービスでは、IP電話と固定電話の両方のメリットを活かしているので、IP電話に求めるもの、固定電話に求めるものの両方を満たしてくれるものとなっています。
店舗で1通話だけ使いたい場合はアナログ回線。オフィスで電話とFAXの番号をわけるなど、2通話以上使いたい場合はISDN回線があります。どちらも国内への固定電話への通話料は全国一律3分7.9円ですので、ひかり電話よりも安いのです。また、スマートフォン、携帯にかける場合も、NTT docomoとauでは3分48円、SoftBankは3分46.5円(通話料無料プランあり)と、ひかり電話よりも安いのが特徴です。
電話加入権(税抜き36,000円)や、初回工事費(税抜き11,100円~)がかからず、最短即日で電話番号を所得でき、電話工事から電話開通まで最短2日というスピーディーさがあるのが、電話加入権ドットコムです。これから起業する、または開業をお考えの事業主様は、固定電話の導入が簡単、スピーディー、通話料も安い、「電話加入権ドットコム」をお考えになってはいかかでしょうか。