2023.03.27

意外と知らない直収電話(4)

直収電話の注意点

目次

直収電話のメリットとデメリット

通話料や基本料が安くなって、しかも煩雑な請求が一本化される直収電話はいいことずくめのように見えます。しかも、携帯電話との通話料が無料となるプランもあって、これは直収電話にしないと逆に損をしてしまうというようなイメージがあります。

まさにメリットだらけですよね。はたして本当でしょうか。そこで、直収電話のデメリットについても少し考えてみましょう。

今まで使っていたADSLが使えなくなる

おとくラインをはじめとした直収型電話サービスに切り替えた場合、残念ながら多少のデメリットもあるようです。そのいくつかを紹介してみます。まず、もっとも影響がありそうなのはADSLのインターネット回線を利用していた場合、NTT東日本/西日本の回線網を利用しているなら、その利用ができなくなってしまいます。

この点はインターネット接続プロバイダーへ確認して、直収電話へ乗り換えた場合に継続して利用できるかどうかをチェックしておきましょう。
また、NTT東日本/西日本の固定電話サービスの電話加入権が発生しないので、相続や譲渡などを行なうことができません。

また、おとくラインなどの直収電話サービスに切り替えることで、それ以外の事業者のサービスを利用できなくなります。例えばNTT東日本/西日本からの屋内配線や電話機のレンタルなどです。

特殊番号に発信できない

その他のデメリットとして、特殊な電話番号に発信できないというものがあります。ちなみに、直収電話から発信できる特殊番号は110(警察)、119(消防・救急)、118(海上保安庁)、104(番号案内)、115(電報)、117(時報)、171(災害用伝言ダイヤル)、177(天気予報)です。

一方、発信できない特殊番号は100(100番通話)、108(自動コレクトコール)、114(お話中お調べ)、121(クレジット通話サービス)、0170(伝言ダイヤル)です。これらの特殊番号にどの程度発信するかといった問題はありますが、すべてのサービスを受けられないというのは少し困ってしまいますね。このように直収電話サービスというのはメリットも大きいのですが、いくつかの制約がありますから、その点を比較して決めることが必要になります。

ある程度の制限があることは妥協して、毎月の通話料金を現状から大きく削減できるというメリットを重要視したいということであれば、直収電話に切り替える価値は十分にあると思います。