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電話加入権がなくて困った話(2)
少し物入りで、カードローンを利用しようと考えたBさん。しかし、電話加入権が必要な固定電話を持っておらず、携帯電話で事を済ませていたため、ローンの審査に通りませんでした。なぜでしょう。
携帯電話の番号だけでは審査は通らない
一般的に、クレジットカードの審査に通らない時、考えられる理由としては次のようなものがあります。
まず、申込者の属性(年収や勤続年数など)がカードの発行基準を満たしていない場合。次に個人信用情報機関に登録されている内容に事故情報(ブラックリスト)が存在している場合。
そして、個人信用情報機関にカードやローンの利用履歴がまったく存在していない場合になります。このうち、申込者の属性が発行基準を満たさないという要件の中に、携帯電話のみの使用で固定電話を所有していないというケースも含まれるのです。
Bさんの場合、年収や勤続年数などの要件は満たしていたのですが、携帯電話しか所有していなかったためにカードローンの審査ではじかれてしまったのです。
もちろん、カードローンなどを絶対しないという裕福な生活を送れていれば、こういったことで頭を悩ませる必要はないのですが、そもそもそういった裕福な人の自宅には固定電話は普通にあるものです。
社会的信用は固定電話の有無に関係する
ただ、近年の携帯電話の爆発的な普及という時代背景もあり、クレジットカード会社によっては、これまで必須にしていた「自宅に固定電話の回線があるか」という条件を「携帯電話だけでも可」と柔軟な対応をするようになってきました。
しかし、自宅に固定電話の回線を引くためは電話加入権が必要であることや、設置する住所が物理的に必要になることから、やはり今でも一部の銀行系クレジットカード会社や社会的なステータスが高いクレジットカードの場合は携帯電話しか持っていない人では審査が通りにくいようです。
これは、固定電話の番号を持つハードルが携帯電話よりも高いため、評点が高くなるといった事情があります。つまり、自宅に電話加入権が必要な固定電話があるということは、社会的な信用がその人にはあると見なされるのです。