2023.03.27

電話加入権が廃止されるってホント!?

かつて72,000円だった電話加入権(施設設置負担金)

目次

電話加入権が廃止

IP電話や携帯電話の普及により、加入電話を固定電話として使用する方は減少傾向にあります。電話加入権が廃止されるという話は毎年のように出ては消えていきますが、実際のところ今後はどうなるのでしょうか?

戦後の電話インフラに必要だった施設設置負担金

かつて72,000円だった電話加入権(施設設置負担金)は、2005年に半額の36,000円に引き下げられました。この施設設置負担金というの、電話というインフラを整備するための「資金負担」なのです。つまり、電話加入権というのは、施設設置負担金を支払ったユーザーが得られる、自宅に電話を引くことのできる権利ということになります。
この背景には、戦後の復興時にNTT(当時は日本電信電話公社)だけではメタル線や電信柱などインフラを敷設する資金を賄えなかったという側面があります。これを補うために電話加入権の制度を導入し、インフラ整備の資金として使ってきました。戦後から昭和53年あたりまで、電話新設を要望するユーザーに工事が追い付かずに順番待ちが普通でした。
しかし、平成の世の中になり、すでにメタル線を使った電話のインフラはほぼ全国的に行き渡っています。そして、新たな光ファイバーという通信手段のインフラも登場し、こういった制度は不要なのではという声が大きくなってきました。実際、施設設置負担金を支払わずに使える「加入電話ライトプラン」や、ひかり電話などのIP電話を固定電話として使用する人が増えているので、これから廃止される可能性はないとは言い切れません。

法人にはまだまだ必要な電話回線

では、なぜ施設設置負担金制度は廃止されないのでしょうか。実際のところNTTは、この制度自体を仕切っているのが総務省なので、その動向を見守っているというのが本音だそうです。制度上は自由に廃止できるのですが、電話加入権関係の問題があるので、一企業としては廃止の決断は難しいのです。
そして現在、企業など法人ではひかり電話とは別に加入電話の電話回線を引くところが意外と多いのです。それは、電話加入権が販売業者によって施設設置負担金の1/10ほどの値段で販売されているので、導入しやすくなったということがありますね。
実は、これは東日本大震災で加入電話が見直されたという側面もあります。万が一のために、電話回線があったほうがライフラインのひとつとして使用できると考える企業が多いのです。電話加入権不要で電話回線を引けるプランも用意しておりますので、電話加入権ドットコムにご相談を!