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電話機のトレンド
IP電話がかなり普及してきましたね。でも、電話機自体は大きな変化はないのではないかと思っていませんか。実はいろいろな機能が追加され、電話機も進化を遂げていますよ。
電話とFAXだけじゃない高度な設定も可能
IP電話への移行が急速に進行している固定電話ですが、人間が使うデバイス機器である電話機自体は、実はナンバーディスプレイが導入された1990年代の後半以降、さほど大きくは変わっていません。当然、フラッシュメモリーの急速な低価格化を背景に、留守番電話機能の音声データ記録媒体のフラッシュメモリーへの移行をはじめ、半導体技術の進歩は電話機にもありました。
しかし、自分の声を受話器内蔵のマイクロホンで音声信号に変換・送出し、相手の声の音声信号を受話器内蔵スピーカーで音に変えるといった電話機の基本機能は変えようがないため、大きな変化が必要なかったということもあります。
ただ、FAX送受信機については半導体技術進歩の恩恵を最大限に受けています。これまでのFAX送受信機は、用紙切れなどにより受信データが喪失することもありました。それが、SDメモリーカードなど大容量フラッシュメモリーの普及により、いったん受信画像をデータ化し、外部ストレージなどに保存することが可能になりました。
そして、保存された受信画像は本体に搭載された大型の液晶ディスプレイやスマートフォンなどで確認してから印刷するかどうかを決められるようになったのです。つまり、今までは常に用紙や印字リボンなどをセットした状態にしなければならなかったのが、メモリーカードなどをセットしておけばよくなりました。
しかも、迷惑なダイレクトメールのような、不要な受信データまでいちいち印刷しなくて済むようになったため、経済的なFAXの運用が可能になったわけですね。
今やコピーも使えるA4複合機も選択肢
パソコン周辺機器のプリンター技術が発達してきて、インクジェット印刷方式やレーザー印刷方式の製品がA4複合機として低価格で販売されるようになり、IP電話やインターネットFAXの時代になってかえって選択肢が広がっています。
かつて何十万円もする業務用製品しかなかった、スーパーG3モード対応でレーザー印刷方式採用の高画質送受信可能な高性能FAXが、なんと5万円前後の価格帯で入手可能になりました。これがアナログ回線経由のFAXが廃れない理由でもあります。