目次
加入権は必要ない
法人企業では、固定電話の設置を必要とするケースが多いですよね。そこで問題になるのが、電話加入権とインターネット電話回線です。特に新しく起業する場合、電話加入権を購入するコストを初期投資で使うよりは、インターネット回線の電話でいいのではないかというご相談もよく受けます。でも、ちょっと待って下さい。本当に電話加入権は必要ないのでしょうか。
インターネット電話なら加入権は不要
企業などに導入されるインターネット回線は、近年は光ファイバーが主流になってきています。これに対し、アナログ回線やデジタル回線は銅製の従来から敷設されている電話回線を使用しますが、これは当然ながら光ファイバーと別の回線を使用しています。つまり、ひかり電話などのIP電話であれば、従来の電話回線を必要としないため電話加入権が必要ないということになります。職場ではインターネット接続をしなければならないので、ひかり電話とセットでの導入も問題ないでしょう。
実は銅回線の電話が見直されている
しかも、光ファイバーを使用したIP電話は、安定性や音声品質も固定電話と同等になってきています。さらに通話料が安いということもあって、企業には人気があります。しかし、もし大きめの規模の会社が事務所を置く場合、地域によっては、まだ光ファイバーが開通していない場所もあります。そして、ひかり電話は電気を必要とするため、停電時には使えなくなるというデメリットがあります。
実際に、災害時は電話回線よりもつながりにくく、東日本大震災のときはIP電話や携帯電話は回線がパンクして、長いこと使えなかったということがありました。このため、今あらためてアナログ回線やデジタル回線の銅の電話回線が見直されているのです。
光ファイバーの回線ほどではありませんが、ADSLはアナログ回線を使用した高速データ通信なので、現在でも有効に使うことができます。なお、ADSLでのIP電話は電話加入権が必要になります。一般家庭なら電話加入権はなくても困らないかもしれませんが、法人では緊急時に電話が使えなくなるのは大問題です。ちなみに電話加入権はNTTから直接購入すると37,800円ですが、電話加入権を販売している業者では、数千円程度で購入できます。ひかり電話と加入電話を上手に併用するのが、これからのトレンドだと言えるでしょうね。