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電話加入権の廃止で起こることは?(2)
電話加入権を廃止すると、さまざまな方面に影響が出ます。特に個人でも、電話加入権の廃止で被る影響は少なくありません。
電話加入権が廃止されると資産が無駄になる
NTT東日本/西日本の施設設置負担金は、廃止の方向で協議されています。一般的に、利用者は施設設置負担金を支払って獲得した電話加入権を、長年、資産として認識してきました。しかし、NTT東日本/西日本は、施設設置負担金を一時金として扱っており、電話加入権を買い取るといった返金には応じてきませんでした。
こうした一般の市民が所有する電話加入権の総額は、現在の定価で換算しても約4兆3000億円以上にのぼるのです。
こうした状況下において、不要となった電話加入権をNTT東日本/西日本が返金に応じないことは、市民の反発を呼んでいることは言うまでもありません。
そして、現在は電話加入権制度を廃止して、ブロードバンド回線への移行を促しています。電話加入権の廃止で一般市民が受ける最大のデメリットは、電話加入権を休止扱いにした後になって、電話加入権を業者などに売却することができなくなることです。
もし廃止になってしまえば、電話加入権の取扱業者は買い取りを止めてしまうのは間違いありません。当然ですね。
無価値な権利を買い取る理由はありませんから。そうなると、過去に財産として電話加入権を購入した方にとっては、ある日突然、財産が紙切れになってしまうわけですから、まるっきりの無駄となるのは明らかです。だからこそ、電話加入権を所有する一般市民が反発するのは当然のことなのです。
電話加入権の取扱業者が軒並み廃業に追い込まれる
そして、電話加入権の廃止による影響は一般市民だけに留まりません。
再三ご説明してきた通り、電話加入権は不要となってもNTT東日本/西日本は買い取りには応じてくれません。
不要となった電話加入権は、単に引き取られることになってしまいます。もとは安くない金額で購入した電話加入権が、無償で引き取られるのは納得いかないと思うのは当たり前のことと思います。そこで、インターネット上では電話加入権の買い取りや中古販売を行う業者が存在しているのです。
ちなみに電話加入権は権利ものであるため、たとえ中古でも品質には何ら影響しません。電化製品など、形のあるものは経年劣化するわけですが、電話加入権は実体があるわけではないので、中古でも問題なく取り引きが可能なのです。
しかし、こういった健全な取り引きが市場で行われているにも関わらず、電話加入権を廃止されてしまったら、取扱業者は軒並み廃業に追い込まれてしまうのは誰でも予想できることでしょう。
こういった面でも、電話加入権の廃止は少なからず日本経済に影響を及ぼす可能性があるのです。
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