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電話加入権の評価損
電話加入権というのは非減価償却資産に該当します。いきなり難しい話から始まりましたが、これってつまり、どういうことなのでしょうか。
数回にわたって、この電話加入権の資産計上と、評価損について解説していきます。
今のご時世でも電話加入権は資産扱い
電話加入権は、会社の経理担当の方ならご存知でしょうが、会社の決算書に無形固定資産として計上されています。
つまり、電話加入権は現在でも「非減価償却資産」に該当します。新規で購入した場合、会社の貸借対照表の資産の部に計上しなければなりません。そして、その資産は買った金額で計上することになっています。
大きな会社では減損会計の対象となるため、簿価を適正な時価に引き下げる必要があります。企業規模が大きいほど、たくさんの回線を持っています。
仮に電話加入権を定価の36,000円で購入していた場合、現在の電話加入権の時価が5000円なら1回線あたり31,000円の評価減となります。しかし、大企業でも税金の申告上は、この評価減は認められていません。
事業規模が大きいほど評価損が発生
つまり、過去に購入した回線が多ければ多いほど、現在の時価相場で評価損が膨れ上がる仕組みになります。例えば、電話加入権の施設設置負担金が72,000円だった時代に多くの回線を購入し、現在も所有している企業はけっこうありますよね。
現在は、インターネットの光回線やビジネスフォンの機能向上で、普通の電話回線が不要になったとします。でも、現在NTTでは電話加入権の買い取りは行なっていません。街の買取業者でも安く買い叩かれるという話をよく聞きます。
それでも、持っているだけで毎年莫大な評価損を計上しなければならず、引き取ってもらったほうが損出を減らせるという理由で手放すケースもあります。
税法上では、電話加入権は固定資産であり、災害により著しく損傷したり、1年以上にわたり遊休状態にあったり、本来の用途に使用することができないため他の用途に使用されたりしない限り、評価損を無条件には認めてられないわけです。
上記の条件に、いわゆる権利モノである電話加入権が該当するわけがないからです。こういった事情から、電話加入権は現在、ある意味「不良資産」となっている企業が多いのです。それでは、こうした電話加入権はどうすればいいのでしょうか。
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