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固定電話の転送サービスでビジネスチャンス
ビジネスの世界ではメールやSNSを使うのも一般的になってきました。相手の顔も知らずに、声も聞いたこともない相手と仕事をする機会も増えてきました。
顔や声を知るにもSkypeやLINEでやりとりしたりすることもあります。ただ、やはりビジネスシーンではファーストコンタクトは電話で直接、相手と話をすることが、今後の信頼関係を密に結ぶためにも必須なのは今も昔も変わりはありません。できたら実際に会って話すのがいいのですが、遠方である場合や、スケジュールを調整する手間を考えたら、電話でも問題ありません。
電話で話すにも、スマートフォンや携帯より、固定電話から電話するほうがさらに相手に与える印象は良くなるはずです。
信用を得るために固定電話を導入したのだけれども、いつも固定電話の前にいるわけにもいかず、スマートフォンや携帯電話でも電話を受けたいと考えている方も多いはずです。特に個人事業主や個人商店を経営している場合は、外出時、自分以外は誰も固定電話に応対してくれないため、固定電話とスマートフォン、携帯電話を上手く使い分けたいものです。
携帯・スマホを固定電話番号で使いたい!
スマートフォンや携帯電話で、固定電話の電話機として使ったり、社内の内線電話として使用できるサービスもあります。これはスマートフォンや携帯電話の電話番号について、固定電話の番号と携帯電話の番号の両方が使えるというメリットがあり、「クラウドPBX」と呼ばれるものです。
さらにフリーダイヤル(0120)の番号を持つこともできます。また、固定電話の番号も地方に事務所があるのにもかかわらず、東京の「03」や、大阪の「06」から始まる電話番号を持つことも可能なのです。メリットばかりに思いますが、初期費用が発生したり、月々の利用料が高いなどといったデメリットもあります。ご自身の業務内容によってはそこまでの機能は必要ないかもしれませんので、ほんとうに必要なのかじっくりご検討されることをおすすめします。
ボイスワープとは
ボイスワープとは、NTTが提供している転送電話サービスの名称です。固定電話にかかってきた電話を、あらかじめ設定しておいた電話番号に転送してくれるというものです。似たようなサービスを提供しているところもあり、名称は各社さまざまで、サービス内容も少しずつ異なっています。
ここでは代表的なNTTが提供しているボイスワープについて説明していきます。固定電話にかかってきた電話を、スマートフォンや携帯電話、固定電話へ転送して受け取ることができるサービスです。電話をかけた相手は固定電話にかけたつもりでも、受け取ったのがスマートフォンや携帯電話ということがあるというわけです。
クラウドPBXとは違い、スマートフォンや携帯電話から発信する場合は、スマートフォンや携帯電話の番号が相手に表示されます。あくまでも固定電話にかかってきた電話のみを転送するサービスが、ボイスワープなのです。
個人(新規/小規模)事業にボイスワープは必須&注意点
これから起業しようとする新規事業者や個人事務所、個人事業主、店舗など、一人で仕事をしている場合は、当然ですが自分一人しかいないため固定電話に出るのも自分だけです。
そのため、営業や打ち合わせ、仕入れなどで外出した際に、もし固定電話に電話がかかってきた場合には、電話に出ることができません。事務所やお店に戻ってから留守番電話を確認していたのでは、思わぬビジネスチャンスを逃すことにもなりかねないのです。だからといって、ずっと固定電話の近くに座って仕事をするわけにもいきません。
固定電話で受け取ることが少ないからと、取引先やお客様に、あらかじめ固定電話とは別に携帯電話の番号を教えて、携帯電話にかけてもらうこともできます。ただ、携帯電話への通話料は固定電話にかけるより割高になるために、相手(お客様)にとってはあまりいい方法とは言えないでしょう。
そこで、相手にとって煩わしさを感じさせないのがNTTが提供しているボイスワープなのです。相手は固定電話にかけるだけでいいのですから、いちいち固定電話にかけたほうがいいのか、携帯電話にかけたほうがいいのかと迷うこともありません。
その結果、相手の労力の負担が低減するだけでなく、固定電話へかけることにより通話料も安くすむために、相手が気軽に電話しやすい環境を整えてくれるのもボイスワープのメリットでしょう。
それと、これはちょっとボイスワープの裏技になるのですが、実は転送元の固定電話はなくても、設定によってはボイスワープを使うことはできます。だからといって、NTTの電話加入権は必要ですし、電話番号も必要なのは言うまでもありません。ただ、転送元の電話機そのものがなく、電話線をつなげなくてもボイスワープは使えるという話です。
とはいえ、ナンバー・ディスプレイ対応の電話機は、安いものでしたら3,000円ほどで購入できるので、固定電話を接続しないでボイスワープを使うメリットはあまり感じられませんね。
NTT東日本のほかのサービスとの関係ですが、以下のサービスを利用中の場合はボイスワープが機能しない場合があるので、ご注意ください。
■重複して契約できないサービス
・ボイスワープセレクト
・マジックボックス
・ダイヤルイン等
■動作上影響が出るサービス
・迷惑電話おことわりサービス
・でんわばん
・二重番号サービス
・トリオホン
・キャッチホン
・キャッチホンII
・Fネット(NTTコミュニケーションズの提供商品)
・ピンク電話
■カード式ピンク電話は契約できません。
■ピンク電話からPHSへの転送はできません。
POINT1 固定電話番号の信頼性
ビジネスの世界では、基本的に電話加入権が必要な固定電話を持つことは社会的な信用や信頼につながります。実際の仕事はスマートフォンや携帯電話で連絡することが多くても、固定電話があるのとないのとでは社会的な信用度はまったく違ってきます。
もし、名刺交換をしたときに、固定電話の番号が明記されてなかった場合は、ちょっと不安に感じてしまう人もいることも確かです。社会的に信用を得るためにも固定電話はいつの時代になってもビジネスシーンでは必須なのです。
だからといって固定電話だけがあればいいというわけではなく、外出が多い個人事業主の場合は固定電話に出られないこともあるため、携帯電話に転送してくれるサービスを併用するのが人気なのです。
POINT2 固定電話の転送機能との違い
固定電話の機種や設定などによっては、あらかじめ設定しておいたスマートフォンや携帯電話に転送することができるものもあります。しかしこの方法の最大の欠点は、転送されてきた電話が誰から来たものなのかがわからないことです。
スマートフォンや携帯電話に表示されるのは転送元の固定電話の電話番号なのです。そのため、転送されてきた電話に出ることができなかった場合、かかってきた番号がわからないためかけ直すことすらできません。
ナンバー・ディスプレイに契約しているのであれば、事務所や店舗に戻ったときに、固定電話のディスプレイで着信履歴を確認することはできます。ただ、外出先でリアルタイムに確認することはできないというのは、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまうことにもなり、大きな損失になりかねません。
POINT3 誰でも03番号が取得できる
個人事業主では転送サービスを利用するのがもはや定番になりつつあり、それによって職場や店舗の固定電話の近くに常駐することから解放されました。
さらに、転送サービスによって、働く場所を限定せずに、どこでもオフィスとして使っている、ノマドワーカーにも広がりをみせています。転送サービスのなかには、先ほど説明したクラウドPBXのように、実際の事業所がある場所とは関係ない、東京「03」や大阪「06」、フリーダイヤル「0120」から始まる固定電話の番号を取得できるものもあります。
不思議ですが、ビジネスの世界では東京「03」や大阪「06」、またフリーダイヤル「0120」から始まる電話番号は信用度が高いのも事実なのです。では、次に基本的なボイスワープのプランは実際にいくらかかるのか見ていきましょう。
費用面でも圧倒的な安さ!
ボイスワープ(NTT東日本)
NTT東日本もNTT西日本も基本的に料金は同じです。工事費が不要で、月々わずかな使用料で、便利な転送サービスを受けることができます。電話番をするだけのスタッフをバイトで雇い入れるよりも、かなりの人件費の節約につながりますね。
気になる通話料金ですが、電話をかけた側は固定電話までの通話料がかかるだけで、転送しても、転送されなくても、あくまでも固定電話までの通話料金だけになります。そのため電話をかける側は通話料金に負担をかけないサービスになっているのも大きなポイントです。
反対に転送サービスの利用者側としては、月額の使用料のほか、転送する固定電話からスマートフォンや携帯電話、固定電話までの通話料金が発生します。もし転送先がスマートフォンや携帯電話、遠方などの場合は、それだけ通話料金も高くなってしまう場合があるので注意が必要です。
自動転送に関する設定方法など詳細情報
NTTが提供している転送サービスのボイスワープですが、設定方法は大きくわけて「自動転送」と「応答後転送」の2つがあるので、それぞれ簡単に説明します。
まず1つ目の自動転送ですが、そのなかでもさらに「無条件転送」と「無応答時転送」の2つの種類があります。「無条件転送」は、かかってきた電話を転送元の固定電話を呼び出さずに、登録してあるスマートフォン、携帯電話、固定電話などに転送するものです。この無条件転送の場合は、固定電話に転送中だということを知らせるために、短い信号が3回鳴るのですが、この間に固定電話に出ることはできません。そのため常に転送先で電話を受けたいという方にあった設定方法です。
次に「無応答時転送」ですが、こちらは、いったんは転送元の固定電話を呼び出したあとに、電話に出ない場合にのみ転送するというものです。そのため固定電話のベルが鳴っている間に出れば固定電話で通話することができます。
固定電話の近くでも仕事をするけれど、たまに外出もするという方には無応答時転送に設定しておくと、電話代の節約にもなりますね。この2つの方法の自動転送のメリットとしては、転送先が話し中だったり、応答しなかったりした場合は、通話料金は発生しないことです。
2つ目の「応答後転送」ですが、こちらはいったんは固定電話で受け取ったあとに、別のスマートフォンや携帯電話、固定電話などに、手動で転送することができる方法です。オフィスや店舗で固定電話に出られるスタッフが必ずいて、さらに転送先が複数ある場合には、この応答後転送がおすすめです。
どの方法にしろ月額使用料は同じで、設定や変更も簡単に行うことができます。また、リモートコントロールを使い、外出先で転送の開始、停止、転送先の変更ができます。
NTTが提供している転送サービスのボイスワープを解約したい場合は、公式サイトで簡単に行うことができるので、まずは工事費も不要で、月々の利用料も手頃なボイスワープを使ってみて、あまり利用しないというのであれば解約すればいいのです。
電話加入権ドットコムでは、さまざまなオプションサービスを用意していて、そのなかの1つとして転送電話サービスも提供しております。営業での外回りや打ち合わせなど外出の機会が多い個人事業者の場合は、ぜひとも転送電話サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
固定電話についてもっと知りたい人へ
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